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Essayエッセイ

エッセイ「心の音」

2018 年 7 月
ハチミツ

演奏の必需品として、ハチミツは今や私にとって欠かせないアイテムだ。
ステージに踏み出す直前にハチミツを「飲む」。なめる程度では足りないので、直接流し込むようにして、上向いて、飲む。1度に15~20ccくらいかな。それを何回か、です。だからその日のハチミツ摂取料はだいたい60ccくらいにはなるだろう。
なぜハチミツを飲むようになったか、もちろん理由がある。
数年前、万全のコンディションで演奏会に臨んだものの、どうしても「脳がふやけたような疲労感」が取れずに大変困った。頭がボーッとしてしまう。
頭がハッキリするためにはどうしたら良いか、色々試した。ビタミン剤のサプリメント、ドリンク剤各種、コーヒーを何倍も飲んだり、顔を洗ってみたり、ほっぺたを叩いてみたり、寝たり、逆立ちしたり、…どれも少しずつ効果はあったが、「ふやけた脳」に対する解決には至らなかった。
さて、ある日、ビデオ屋さんから借りてきたビデオを観てる中で「スペック」という日本の映画(テレビドラマもある)があった。その主人公の女性が、いわゆる超能力で事件を解決するというストーリーなのだが、戸田恵梨香扮する主人公の女性がハチミツを大量に飲むシーンがあった。
「これだ!!」とピーンときてしまった私は早速実行してみたのです。
ある日、たて込んだコンサートスケジュールの中、いよいよ疲れが頭に達し「ふやけた脳」状態になった日が来た。
よし!と、純度100%のハチミツを、顔を上向きにして口をつけないように気をつけながら、口一杯になるくらい大量に流しこんだ。数分後から、次第に脳がクリアーになっていく感覚を得たのです。ホント。
ステージでは脳をキュッと集中させる感覚も鮮明になり、その日以来、私はハチミツを欠かせないのです。
頭がハッキリしてるような日は少量にして、疲れがどっぷり頭にたまったような日は大量に、その都度調整する。
さて、ハチミツは今や飲むだけには留まらない。
ある日、ハチミツ専門の本を買ってきて色々勉強したことで、様々な用途に効果があるということを知った。
まず、殺菌効果があるため、風邪ぎみで喉が痛い時に喉に残るようにしてなめたり飲んだりすると、私の場合、その段階で風邪の悪化を防げる。喉の痛いのは治る。
虫歯予防にも良いらしく寝る前にハチミツをなめることもある。更には口臭予防にも効くみたいだ。
顔にパックする日もある。これが結構いいんだなあ。疲れたお肌が荒れていたり、乾燥肌だと感じたらやってみるといいですよ。お肌がつるん、しっとり、になります!
お風呂に入れて入るときもある。香りもほんのり漂ってストレスが解消されるし、お肌もしっとり柔らかくなるようで、今やお気に入りハチミツ風呂なのです。