20〜30代の頃は本番前にお腹が空くと、お弁当やらお菓子など手当たり次第バクバク食べた。
お腹が空いていたら弾けないし、体力も持たないと思って、相当満腹になるまで食べていたものだ。
いつからだろう、食べたら眠くなる、と気がついたのは。
食べてから数時間はなんだか集中力が萎えるのがわかってきた。満腹感が音楽意欲を削ぐなあ、と感じるようになった。
それは私個人的なものなのか、皆さんそうなのかはわからないが、少なくとも私の場合は、飢餓状態に近い方が感性が鋭くなる、ということだ。
本番前の最低でも3時間は満腹にならない状態にする。なるべくものを口に入れない。少し位空腹感があった方が音楽に没頭しやすい。お腹が満たされると心も満たされた感があって、表現したいという欲求が消えていく。
なので本番直前はバナナを食べる。バナナであれば、我慢できない空腹感が少しだけ癒されるのと、即エネルギーになるという良さがあるし、満腹にはならない。
楽屋で出していただいたお弁当は取っておいて、演奏会終了後に楽しみにいただくことにしている。これはまさに「馬にニンジン」状態である。自分へのささやかなご褒美!
とっておいた美味しそうなお弁当!演奏会が終わったらこれを頂こう、とワクワクする。
終演後に楽屋でいただく時間がない場合は、帰りの新幹線や飛行機などの中で、楽しみに頂く。車移動の場合などは持ち帰り、自宅に着くと一目散にお弁当を頂く。
その美味しいこと!
そんなふうに、本番の日は工夫するため、前日の夕食は相当たっぷり食事をする。
当日の朝も、逆算して数時間前に生卵3つをコップに割ってそのまま飲み込むのが時短で早い!もし朝時間があれば、大きめの器にご飯を盛って生卵を3つ割り落として頂くのが美味しい!あとは演奏会が終わるまで食事を取らないのだから、たっぷり食べる。
演奏会が連日の時には、演奏後にとにかく栄養を補給したいと思う。
が、お弁当だけでは足りない時もある。そして更に、地方の場合はホテルのレストランはすでにオーダーストップの場合が多い。そんな時近くにコンビニがあれば、ラッキーだ。コンビニは役に立つ。最近のコンビニは、ホントになんでも揃っていて実に美味しい!しかもあっためてくれる。
ありがたいと感謝しながら、コンビニ弁当を選ぶのも、プチ楽しみのひとつなのだ。